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火山はなぜ噴火するの?子ども向けにやさしく解説!

科学

「火山ってなに?」「どうして噴火するの?」――そんな疑問を持つ子どもたちに向けて、火山のひみつをやさしく解説します。地球の中で何が起きているのかを知ることで、自然への関心や防災意識も育まれますよ。

この記事では、火山のしくみから噴火の原因、影響や対策までを、図解や例えを交えてわかりやすく紹介。おうちでの学びや自由研究にもぴったりです。
ぜひ、親子で楽しく学んでみてください!

火山とは?

火山の基本的な定義

火山とは、地球の中にあるマグマ(高温でドロドロの岩石)が、地面のすきまや割れ目を通って外に出てくる場所のことです。
マグマが地表に出ると、溶岩(ようがん)や火山灰(かざんばい)になり、それが積み重なって山のような形になります。この山を「火山」と呼ぶのです。

つまり、火山は地球の中の力が地上にあらわれた場所とも言えるのですね。

日本の火山事情

日本は、世界でも珍しいほどたくさんの火山がある国です。なんと、全国に約110の活火山があります。これは、世界の火山のおよそ7%にもなる数です。

なぜそんなに多いのかというと、日本の地下にはいくつものプレート(地面をつくる大きな岩の板)がぶつかり合っている場所があるからです。プレートが押し合い、ずれたり沈みこんだりすることで、マグマができて火山が生まれやすくなります。

北海道から沖縄まで、火山は全国に点在していて、桜島(鹿児島)や浅間山(群馬)、富士山(山梨・静岡)などが有名です。

活火山と休火山の違い

火山にはいろいろな種類がありますが、今も活動しているかどうかで区別されるのが「活火山」と「休火山(きゅうかざん)」です。

  • 活火山(かつかざん)
     過去1万年以内に噴火したことがあり、現在も活動している、または活動する可能性のある火山。日本にはこの活火山がたくさんあります。

  • 休火山(きゅうかざん)
     しばらく噴火していないけれど、完全に活動を終えたわけではなく、将来また動くかもしれない火山。

また、「死火山(しかざん)」という言葉もありますが、これは昔の考え方で、今は活動が止まっていると見られる火山とも言われています。ただ、実際にはいつ火山が動き出すかを正確に知るのは難しいため、「活火山」という言葉がよく使われます。

火山の図解(火山のしくみ)

火山は、表面からは山のように見えますが、その地下ではダイナミックな活動が行われています。火山の中は、次のようなパーツでできています。

火山のしくみ:

  • 火口(かこう)
     火山のてっぺんにある穴で、マグマやガス、火山灰がここから噴き出します。

  • マグマだまり
     地下深くにある、マグマがたくさんたまっている場所。ここに圧力がたまると、噴火のきっかけになります。

  • 火道(かどう)
     マグマだまりから火口へとつながる「マグマの通り道」。ここをマグマが通って地上に出てきます。

  • 火山灰(かざんばい)や溶岩(ようがん)
     マグマが噴火によって外に出たあとに、空気にふれて冷えて固まったものが溶岩です。火山灰は、マグマが砕けて粉のようになったものです。

これらのしくみが、火山の「中で何が起きているのか」を教えてくれるカギです。火山の図を見ながら学ぶと、より理解が深まりますよ。

火山が噴火する仕組み

火山噴火の原因

火山が噴火するのは、地球の中で大きな力がたまっていくからです。地下の深い場所には「マグマだまり」と呼ばれる、ドロドロにとけた高温の岩石=マグマがたまっている場所があります。

このマグマにはガスがふくまれていて、時間がたつとどんどん圧力(おしつける力)が強くなっていきます。ちょうど、ふたを閉めたペットボトルに炭酸を入れてふるようなイメージです。

マグマだまりの圧力が限界をこえると、地面がガマンできなくなり、「ドーン!」という大きな音とともに噴火が起こるのです。

噴火とは?簡単に理解しよう

噴火とは、地下にあったマグマやガスが一気に地上に吹き出す現象です。

わかりやすい例で言うと、ラムネのふたを一気に開けたときに中身があふれるようなものです。マグマの中にあったガスが、急に広がって爆発することで、火山の山のてっぺん(火口)から、マグマ・火山灰・石などが飛び出します。

この「ガス+マグマ」が爆発のパワーのもとになっているのです。

マグマの役割とその動き

マグマは、地下深くにあるとても熱い液体で、温度は1,000℃をこえることもあります。

このマグマは、プレートのぶつかり合いや地球の動きによってつくられます。そして、すき間や割れ目を見つけると、上へ上へと少しずつ動いていくのです。

火山の中でマグマが動くことを「火山活動」といい、噴火だけでなく、地面がふくらんだり小さな地震が起きたりする前ぶれが見られることもあります。

火山の活動の種類

火山の活動にも、いろいろなタイプがあります。すべてが「大爆発!」というわけではありません。

  • 爆発的噴火(ばくはつてきふんか)
     → マグマとガスがいっしょになって大きな爆発が起きます。火山灰や石が空高く舞い上がります。

  • 溶岩流(ようがんりゅう)
     → マグマがゆっくりと地上を流れます。スピードは人が歩くくらいですが、とても熱いので近づいてはいけません。

  • 水蒸気噴火(すいじょうきふんか)
     → 地下にある水がマグマで熱され、水が一気に蒸発して爆発します。とつぜん起きることもあり、とても危険です。

火山噴火の影響

噴火がもたらす自然災害

火山の噴火は、とても大きな自然の力です。そのため、さまざまな災害を引き起こすことがあります。

  • 火山灰(かざんばい):空気中を何日もただようことがあり、空が真っ暗になることもあります。

  • 火砕流(かさいりゅう):マグマの破片やガスが時速100km以上のスピードで山をくだってきます。とても速くて熱いため、とても危険です。

  • 溶岩流:ゆっくり動きますが、高温で建物や木を焼きながら進みます。

これらは、人や動物、自然、建物などに大きな影響を与えるため、早めの避難がとても大切です。

火山灰の影響と対策

火山灰は、目には見えにくいほど細かい粉で、風にのって広い範囲に広がります。

  • 空気が悪くなって、せきやのどの痛みを引き起こす

  • 電車や飛行機が止まる

  • 太陽の光がさえぎられ、昼間でも暗くなる

  • 畑や田んぼの作物が傷んでしまう

対策としては、外出をひかえる、マスクやゴーグルをつける、洗濯物を外に干さないなどがあります。おうちでも防災用品の準備をしておくと安心です。

うちでは火山灰が降ったとき、子どもが「目が痛い」と言ったので、外遊びはしばらく控えました。マスクやゴーグルも備えておいて本当に助かりました。

地元住民への影響

噴火が起きると、その火山の近くに住んでいる人たちはさまざまな影響を受けます。

  • 避難所に移動しなければならない

  • 学校がお休みになる

  • 道路が通れなくなる

  • 水や電気が止まることもあります

とくに小さな子どもやお年寄りがいる家庭では、早めの行動や備えがとても大切です。ふだんから、避難場所や持ち出す物を確認しておくとよいですね。

火山の取り扱いと対策

火山噴火への備え

火山がある地域では、いつ噴火が起きてもあわてないように、日ごろからの備えがとても大切です。
次のような準備をしておくと、安心して行動できます。

家族でできる防災チェックリスト

  • 避難場所を確認する(学校、公園、公民館など)

  • マスクやゴーグル、軍手を非常袋に入れておく

  • 水や食べ物、懐中電灯、携帯ラジオなども準備しておく

  • 非常時の連絡方法や集合場所を家族で話し合う

また、気象庁や自治体が発表する情報をチェックするために、防災アプリやテレビ・ラジオも役立ちます。

安全な避難方法

火山の噴火が起きたときには、落ち着いて、すぐに避難行動をとることが何より大切です。

避難時に気をつけたいこと

  • 役所や先生の指示をしっかり聞くこと

  • 早めに避難を始めること(とくに火山灰はすぐ広がる)

  • マスクやハンカチで口と鼻をおおう(火山灰を吸いこまないため)

  • 荷物は最小限にし、両手を空けて安全に動けるようにする

マグマの動きは比較的ゆっくりですが、火山ガスや火山灰、噴石などは突然やってくることがあります。いつもの通学路や遊び場でも危険があることを知っておきましょう。

日本における防災対策

日本では、火山活動に備えて「火山防災計画」が各地域で作られています。気象庁や自治体が連携して、噴火の前に「警戒レベル」を発表します。

警戒レベルとは?(一例)

  • レベル1:火山のふもとは安全、注意だけしておこう

  • レベル3:山に近づくのは危険!入山は禁止

  • レベル5:すぐに避難が必要!命を守る行動を!

住んでいる場所の「近くに火山があるか」「どのレベルで避難が必要なのか」を、家族で話し合っておくことが大切です。

子ども向けの火山の学び

火山についての質問集

火山について知りたいこと、疑問に思うことはたくさんあるはずです。

  • マグマって、どこからくるの?

  • 火山はどうやってできたの?

  • 噴火したら、どうすればいいの?

  • 火山の近くには人が住めないの?

こうした質問は、図鑑やインターネットで調べたり、大人に聞いたりしてみましょう。ノートにまとめたり、自由研究のテーマにするのもおすすめです。

楽しい火山の学習方法

難しいイメージのある「火山」も、工夫しながら学ぶと楽しく覚えられます

おすすめの学び方

  • 火山がテーマの絵本・図鑑を読む(イラストが豊富でわかりやすい)

  • YouTubeやNHK for Schoolの動画で火山の様子を見る

  • 火山の名前を地図で探してみる(日本にもいろいろあります)

  • 火山カードやすごろくなど、ゲームで学べる教材もあります

親子でいっしょに見ることで、会話も弾んで知識が定着しますよ。

火山に関連する遊びや実験

遊びながら学べる火山実験は、自由研究や授業でも大人気!

実験アイデア

  • 重曹+お酢でミニ火山を作ろう!
     → 紙コップと粘土で火山を作って、中に重曹を入れ、お酢を注ぐと…ぶくぶく噴火!

メモ
うちの子はこの“ミニ火山実験”が大好きで、何度もやりたがります。「本当に噴火した!」と目をキラキラさせて、火山にすごく興味を持ってくれました。
  • ねんどや紙粘土で火山模型を作ろう
     → マグマだまりや火道を内部に作ってみよう。火山断面図の理解に役立ちます。

  • 火山マップ作り
     → 日本の火山を地図に貼っていき、活火山・休火山など色分けして学習。

こうした活動は、楽しく・深く・長く記憶に残る火山の学びになります。家族や友達と一緒にチャレンジしてみてください。

まとめ|火山のしくみを知って親子で学ぼう!

火山は、地球の中で起きている自然現象のひとつ。噴火のしくみを知ることで、自然の力を正しく理解し、防災への意識も高められます。
今回は、火山の定義や噴火の原因、そして影響や備えについて、子どもにもわかりやすく紹介しました。
家庭での学習や自由研究にも活用できる内容なので、ぜひ親子で一緒に火山について話し合ったり、実験や図鑑でさらに深めてみてください。
知ることが、防災の第一歩。楽しく学んで、自然と上手につきあいましょう。

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