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“ごめんなさい”が言えなかった娘に伝えたこと

日常

「ごめんって言えなかった…」と泣く娘

きっかけはおもちゃの取り合い

ある日、娘(当時4歳)が保育園から帰ってきたとき、いつもより元気がなく、ぽつりと「きょうね、けんかしちゃった」とつぶやきました。
聞けば、お友だちとおもちゃの取り合いになってしまったとのこと。どうやら自分が先に手を出してしまったようで、先生にも注意された様子。

「ちゃんとごめんって言えたの?」と聞いてみると、首を横にふって、目に涙を浮かべながら「…いえなかった」とぽつり。

「どうして言えなかったの?」と聞いてみた

私は責めることなく、「どうして言えなかったの?」と静かに尋ねました。すると娘は、小さな声で「なんか…はずかしかった」と言いました。

その言葉にハッとしました。「“ごめんなさい”が言えない」って、子どもに限らず、大人でもあること。気持ちはあっても、言葉にするのって勇気がいることなんですよね。

無理に言わせたくない、でも伝えたい

気持ちが整うまで待つことにした

そのとき、「今ここで“ごめんって言いなさい!”と言っても、きっと意味がない」と思いました。
感情がぐちゃぐちゃなまま無理に言わせると、娘の中に「謝る=つらいこと」という印象が残ってしまう気がして。

だから私は、「そっか。恥ずかしい気持ちもあったんだね」とだけ伝えて、それ以上は言いませんでした。
心が整うまで、ちょっと時間をあげようと思ったんです。

「ごめんなさい」は心からでいい

「ごめんね」は、ただの言葉ではなくて、心から出てくる気持ちの表現。

だから私は娘に、「“ごめんなさい”って、無理に言うものじゃないよ。でもね、自分の心が“言いたいな”って思ったときに伝えられると、気持ちが楽になるよ」とそっと伝えました。

娘はその言葉を聞いて、静かにうなずいていました。

言葉がもつ力をどう伝える?

「ごめんね」で心が軽くなる体験

私自身も、過去に「ごめん」と言えずにモヤモヤしていた経験があります。
でも勇気を出して謝ったとき、不思議なくらい心が軽くなったんです。

その体験を娘にも話してみました。

「ママもね、なかなか“ごめん”が言えなかったことあるよ。でも言えたら、すごく気持ちがラクになったんだよ」
娘はじっとこちらを見て、「ふーん…ママもあったんだね」と、少し安心したように笑っていました。

相手の気持ちを想像すること

もうひとつ伝えたかったのは、「“ごめんね”は、自分のためでもあるけど、相手のためにもある」ということ。

「お友だち、きっとちょっと悲しかったかもしれないね。でも“ごめんね”って言ってもらえたら、嬉しい気持ちになるかもよ」
娘は真剣な顔で考えていました。まだ4歳、でもちゃんと伝わっている気がしました。

その日の夜、娘が話してくれたこと

「明日ちゃんと言うね」の一言が心に残った

その日の夜、寝る前に絵本を読みながら「今日はいろいろあったね」と話しかけると、娘が布団の中でぽつりと言いました。

「…あした、ちゃんと“ごめんね”って言ってくるね」

その一言に、胸がじーんとしました。
「言いなさい」と言わなくても、娘はちゃんと自分の中で整理して、前に進もうとしていたんです。

きっと「ごめんなさい」を言える強さって、こうして少しずつ育まれていくんだなと思いました。

まとめ|「ごめんなさい」は心が育つチャンス

子どもが「ごめんね」を言えなかったとき、つい親としては「今すぐ謝って」と思いがちです。でも、無理に言わせるのではなく、子どもの気持ちに寄り添いながら待ってあげることも大切です。

謝ることの意味や言葉の力を、親子でゆっくり話す時間を持つことで、「ごめんなさい」がただの言葉ではなく、「心から伝える行為」へと変わっていきます。

焦らず、少しずつ。一緒に育てていきましょう。

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