最近、息子に「“はし”ってどうしていろんな意味があるの?」と聞かれて、ドキッとしました。
私たち大人にとっては当たり前に感じる言葉の多面性。でも、子どもにとっては不思議でいっぱいなんですよね。
今回は、我が家で実際に盛り上がった“同じ言葉でも意味が違う”話を交えながら、子どもと一緒に楽しく言葉を学ぶコツをまとめました。
言葉って難しい…と悩むよりも、「えっそうなの!?面白い!」と笑顔になれる時間になりますように。
言葉にはいろんな顔がある
先日、夕飯を食べているときのことです。
いつものように家族でテーブルを囲んでいると、息子が箸を持ちながら、ふとこんなことを言い出しました。
「ママ、“はし”ってこれ(箸)だけじゃないよね?橋もあるし、端っこも“はし”やろ?」
その顔がとても得意げで、私は思わず「ほんまやな〜!」と笑ってしまいました。
普段、私たちは当たり前のように「はし」という言葉を使っています。
でも、改めて考えると面白いですよね。
「はし」って、
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箸(ごはんを食べる道具)
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橋(川にかかる)
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端(物のはしっこ)
と、こんなに意味があるんです。
息子はまだ年長さんですが、言葉に興味を持ち始めた時期らしく、最近はよく「これってどういう意味?」と質問してきます。
このときも、箸を握ったまま
「川にかかってる“はし”って、箸の“はし”と一緒やけど…同じなん?」
と真剣に聞かれて、私はしばらく言葉に詰まってしまいました。
「うーん…読み方は同じやけど、意味は全然違うんやで。日本語って不思議やなぁ」
と答えると、息子は「ふーん!」と嬉しそうに笑っていました。
そういえば、私が子どもの頃も、「橋」と「端」を書き間違えて、学校でちょっぴり恥ずかしい思いをしたことがあります。
国語の授業で「橋をわたる」と書くところを、「端をわたる」って書いてしまって、先生に「端はわたれないよ〜(笑)」ってクラスのみんなに読まれて。
そのときは顔が真っ赤になったけど、今思うと、そんな失敗も大事な学びだったなと思います。
子どもって、こういう小さな疑問をきっかけに言葉を覚えていくんですね。
そして、大人が思っている以上に、ひとつひとつの言葉を深く考えているんだなぁと感じました。
どうして同じ読み方で意味が違うの?
「ママ、どうして一緒の読み方なん?」
夕飯を食べ終わって、お皿を片付けているとき、息子がふと真剣な顔で聞いてきました。
「えっ?」と一瞬考え込んでしまった私。
確かに、大人にとっては当たり前のことだけど、子どもからするととても不思議なんですよね。
言葉の多面性は、日本語の特徴のひとつ。
例えば、
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漢字が違っても同じ読み方になる「同音異義語」
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同じ漢字でも使い方によって意味が変わるもの
こういう言葉がたくさんあるから、日本語って難しいけど面白いんです。
「かえる」って言葉だけでも、
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帰る(家に帰る)
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変える(変化させる)
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蛙(あのジャンプするカエルさん)
と、全部同じ「かえる」だけど意味が全然違いますよね。
「あめ」もそう。
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雨(空から降ってくる雨)
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飴(甘くて舐めるお菓子の飴)
どれも日常でよく使う言葉だけど、子どもにとっては混乱ポイントみたいで、
「今日は“あめ”降ってるけど、食べられる方?」なんて冗談交じりに聞いてくることもあります(笑)。
そういえば、私も小さい頃、「雨と飴ってどっちがどっち?」と何度も母に聞いていた覚えがあります。
スーパーのお菓子コーナーで「今日は雨だから飴買って」とか訳のわからないことを言って、母に笑われたことも。
でもこういう疑問って、言葉を覚える成長の証なんですよね。
我が家で実践!言葉の意味を楽しく覚えるコツ
実物と一緒に教える
言葉を覚えるとき、やっぱり実物や身近なものと一緒に教えると分かりやすいですよね。
例えば「はし」なら、実際に箸を持たせて
「これがごはんを食べる“はし”やで」
と教えます。
そのあと、スマホで橋の写真を見せながら
「川にかかってるのも“はし”。人や車が通れるんやで」
と説明。
最後に、部屋の隅を指さして
「ここが“はし”。端っこって意味やな」
と言うと、息子も
「ほんまや〜!“はし”っていっぱいある!」
と目を輝かせていました。
この前もお菓子を食べているときに、
「ママ、袋の“はし”を切るってことやろ?」
と、得意げに言っていました。
日常生活で出てくるたびに復習できるから、覚えるスピードも早い気がします。
絵本やカードを活用
言葉の多面性を学ぶとき、絵本やカードはとても便利です。
我が家では、同音異義語が載っているカードゲームをよく使います。
例えば、
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どうぶつの“はし”(端っこ)
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食べる“はし”(箸)
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川にかかる“はし”(橋)
と、同じ読み方の言葉がイラスト付きで出てくるので、息子も大喜び。
カードを見ながら
「どの“はし”か分かる?」
と聞くと、
「これは箸やろ?こっちは橋や!」
と、ゲーム感覚で楽しみながら覚えてくれます。
この前なんて、お風呂にカードを持ち込んで
「今日は“かえる”やろう!」
と一人で問題を出していました(笑)。
会話の中でクイズを出す
日常会話の中にクイズを混ぜるのも、我が家の定番です。
夕食中やお風呂で、
「“かえる”って何の意味があるかな?」
と聞くと、
「えーと…帰る、変える、カエル!」
と指を折りながら考えてくれます。
「あめ」も、
「今日は“あめ”が降ってるけど、どっちの“あめ”やと思う?」
と聞くと、
「雨やろ!飴は降ってこんわ〜(笑)」
と大笑い。
こういうやり取りをしていると、自然と言葉の多面性が身についていくんですよね。
何より、私自身も「日本語って面白いなぁ」と改めて感じさせてもらえる時間です。
子どもの言葉の混乱は成長の証
最近、息子が言葉の意味に混乱することが増えてきました。
この前も、「ママ、どうして“かえる”ってカエルと帰ると変えるがあるん?」と、眉間にシワを寄せて考えていて。
あまりに真剣なので、私は思わず
「ごめん、ややこしい日本語やな〜」
と笑いながら言ってしまいました。
でも、そのあと保育園のお迎えで先生にこの話をしたら、
「それだけ言葉に興味を持っている証拠ですよ。すごいことですよ!」
と優しく言われて、ハッとしました。
たしかに考えてみると、
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言葉の違いに気づける
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「どうして?」と質問できる
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自分で考えて納得しようとする
こういう力って、全部、成長のステップなんですよね。
私自身、日々の忙しさで「またそんなこと聞いて…」と流してしまうこともあるけど、
子どもの「なんで?」「どうして?」は、世界を広げようとする大事なサイン。
こうして疑問を持つたびに、息子の頭の中では新しい知識がつながって、
少しずつ“ことばの地図”が広がっているんだろうなと思います。
だからこそ、なるべく「なんでやろうなぁ?一緒に考えてみよっか」と寄り添ってあげたい。
子どもにとっての言葉の混乱は、成長している証なんですよね。
言葉の多面性を学ぶと、世界が広がる
言葉の意味の違いを知ることで、子どもの世界ってぐんと広がっていくんだなぁと日々感じます。
同じ読み方でも意味が違う言葉を覚えると、
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会話の中で相手が何を言っているのか、文脈から考える力
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それぞれの言葉に対応する漢字や語彙力
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そして、相手に分かりやすく伝えるコミュニケーション力
こうした力が自然と育まれていくんですよね。
最近も、保育園のお迎えの帰り道、ポツポツと雨が降ってきて、
「ママ、今日は“あめ”が降ってるから、“あめ”買って帰ろうかな」
と息子が言ったんです。
私は思わず、「うまいこと言うなぁ!」と爆笑してしまいました。
いつもなら、「雨いややなぁ」とか「飴食べたいなぁ」で終わるところが、
二つの“あめ”をわざと重ねてダジャレにしてくるなんて、
「ちゃんと意味の違いを理解してるんやなぁ」と感心してしまいました。
こんなふうに、言葉の多面性を知ることで、日常がちょっと楽しくなるんですよね。
同じ景色を見ていても、「この言葉にはどんな意味があるんやろ?」と考えるだけで、
世界がもっとカラフルに、面白く見えるようになる。
子どもと一緒に言葉の奥深さを学ぶ時間は、親にとっても新しい発見の連続です。
まとめ|子どもと一緒に“ことば遊び”を楽しもう
同じ読み方でも意味が違う言葉って、大人にとっては当たり前でも、子どもにとってはワクワクする発見の連続。
「なんで?」と聞かれたら、「面白いね!」と一緒に笑ってあげてください。
実物やクイズ、カードゲームを取り入れて、ぜひ親子で“ことば遊び”を楽しんでみてくださいね。
今日の会話の中から、さっそくひとつクイズを出してみませんか?