「ことわざって、なんだかむずかしそう…」と感じていませんか?
子どもに説明しようとしても、うまく伝えられず悩むこともあるでしょう。
でもご安心ください。この記事では、小学生にもわかりやすい言葉と例文で、ことわざの意味や使い方をやさしく解説します。
日常での使い方や親子で学べるコツも紹介しているので、「ことわざって楽しい!」と思えるきっかけになりますよ。
ぜひ最後まで読んで、お子さんと一緒に言葉の面白さに触れてみてください。
ことわざとは?小学生にもわかる解説
ことわざの意味と役割
ことわざとは、昔の人たちの経験や知恵を短い言葉にまとめたものです。
「急がば回れ」のように、すぐに行動するよりも、あえて遠回りした方が結果的にうまくいく、という人生の知恵や教訓が込められています。
たとえば、毎日の宿題を後回しにすると結局時間がかかってしまいますが、早めにコツコツ進めておくと、あとで楽になる。そんなとき「急がば回れ」のことわざを思い出せば、正しい判断や行動のヒントになります。
つまり、ことわざはただの昔話ではなく、今の生活にも役立つ“言葉の地図”なのです。
なぜことわざを学ぶ必要があるのか
ことわざを知ることで、言葉の理解力や表現力が豊かになります。文章を書くときや人と話すとき、自分の考えをスムーズに伝える手助けをしてくれます。
また、ことわざには人の気持ちや状況を読み取るヒントも詰まっています。たとえば、「情けは人の為ならず」ということわざは、「人に親切にすると、巡り巡って自分に良いことが返ってくるよ」という意味です。こうした考え方を学ぶことで、人への思いやりや、広い視野を育てることができます。
学校や家庭での会話の中でことわざを自然に使えるようになると、聞き手に「この子、しっかりしてるな」と思ってもらえることも。コミュニケーション能力もぐんと伸びます。
ことわざと慣用句の違いとは
ことわざと混同しやすいのが「慣用句(かんようく)」です。
ことわざは、「早起きは三文の徳」のように、教訓や人生の知恵を伝える表現が多いです。一方で、慣用句は「胸をふくらませる」「顔を出す」など、言葉の意味が実際とは異なる表現のことを指します。
例を見てみましょう。
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ことわざ:「塵も積もれば山となる」
→ 小さな努力も続ければ大きな成果になるという教え。 -
慣用句:「頭が切れる」
→ 実際に頭が切れているわけではなく、「賢い」「判断が早い」という意味。
どちらも表現の幅を広げるためにとても役立つので、一緒に覚えておくと、言葉の力がぐんとアップします。
小学生向けことわざ一覧
簡単に覚えられることわざ10選
以下のことわざは、覚えやすく、意味もすぐ理解しやすい定番のことわざです。学校の授業でもよく登場するので、はじめて学ぶ子どもにもぴったりです。
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石の上にも三年
→ 辛くても努力を続ければ、いつか成果が出る。 -
猿も木から落ちる
→ 上手な人でも時には失敗する。 -
早起きは三文の徳
→ 朝早く起きるといいことがある。 -
急がば回れ
→ 慌てず落ち着いて行動した方がうまくいく。 -
七転び八起き
→ 何度失敗してもあきらめずに立ち上がろう。 -
雨降って地固まる
→ トラブルのあとには、物事がうまく進むようになる。 -
塵も積もれば山となる
→ 小さなことの積み重ねが大きな成果になる。 -
知らぬが仏
→ 知らない方が心が穏やかでいられることもある。 -
花より団子
→ 見た目より実用的なものの方が大事。 -
虎の威を借る狐
→ 強い人の力を借りて威張る人のたとえ。
小学生に人気のことわざの例
小学生に人気があることわざのひとつが「七転び八起き」。
運動会や試験などで失敗しても、「また頑張ろう!」という気持ちになれるこの言葉は、前向きなパワーをくれる言葉として親しまれています。
他にも「塵も積もれば山となる」は、毎日の学習習慣や漢字練習などにぴったりのことわざです。先生や親からもよく使われるため、耳にする機会も多く、自然と覚えやすいのが特徴です。
ことわざ一覧の見方と使い方
ことわざを学ぶときは、「意味」「使い方」「例文」の3つをセットで覚えると効果的です。
たとえば、
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【ことわざ】急がば回れ
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【意味】急いでいるときこそ、丁寧に進めることが大切。
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【例文】テスト前に近道しようとしたけど、基本から勉強し直したら点数が上がった。やっぱり急がば回れだね!
このように、ことわざを実際の生活に結びつけて理解することで、記憶にも残りやすくなります。
ことわざ辞典やワークブック、子ども向けの学習アプリも活用すると、もっと楽しく学べますよ。
ことわざの使い方と例文
日常生活で使えることわざ
ことわざは、日常のちょっとした場面でも自然に使うことができます。
ただ意味を覚えるだけでなく、「このときに使える!」と実感できると、記憶にも残りやすくなります。
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【例】急がば回れ
→ テスト勉強で焦って問題だけ解いても、ミスが多くなりがち。最初に基本をしっかり復習すれば、結果的にスムーズに進むよ。 -
【例】塵も積もれば山となる
→ 毎日たった10分の漢字練習でも、1ヶ月続けたら300分。大きな力になっているんだよ。 -
【例】猿も木から落ちる
→ サッカーが得意な友だちがシュートを外して落ち込んでいたとき、「猿も木から落ちるって言うし、誰だって失敗はあるよ」と声をかけてあげた。 -
【例】雨降って地固まる
→ クラスでケンカした後、きちんと話し合って前より仲良くなったときに使える言葉。
このように、ことわざを自分の経験に結びつけて使うことで、言葉の力が実感できます。
友だちや学校での実践例
ことわざは、学校生活の中でも使うチャンスがたくさんあります。
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たとえば、友だちが失敗して落ち込んでいるときに
→「七転び八起きだよ!また頑張ろう!」と声をかけると、励ましの言葉として伝わります。 -
先生との会話で「早起きは三文の徳っていいますし、今日は朝からがんばりました」と言えば、言葉を上手に使う子として印象アップにもつながります。
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学級新聞や作文にことわざを入れてみると、文章に深みや説得力が生まれることもあります。
ことわざを知っていると、「しっかりしてる」「言葉に力がある」と思ってもらいやすくなるのです。
マンガで学ぶことわざの使い方
ことわざは、本や授業だけでなく、子ども向けのマンガやアニメにもたくさん登場します。
たとえば、『まんがことわざ辞典』『ことわざ学習まんがシリーズ』『ことわざストーリー絵本』などは、ストーリーの中で登場人物がことわざを使う場面が描かれており、自然な使い方が身につきます。
「こんなときにこのことわざが使えるんだ!」とわかれば、言葉がグンと身近に感じられます。
マンガなら親しみやすく、感情と一緒に覚えられるので、小学生にもおすすめの学び方です。
ことわざの学び方
親子で楽しむことわざ学習法
ことわざを勉強と思うとちょっとむずかしく感じますが、親子で楽しみながら学ぶと自然に身につきます。
おすすめは「ことわざクイズごっこ」。
「“馬の耳に念仏”って、どんな意味だったかな?」「“花より団子”って今の気分にぴったりじゃない?」など、会話の中でことわざを出し合うだけで、語彙力が育ちます。
お風呂タイムや夕食の時間など、日常の中にことわざタイムを取り入れると、親子のコミュニケーションも深まります。
ゲームを使ったことわざの学び
ことわざを覚えるには、遊び感覚で楽しめる学び方が効果的です。
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ことわざかるた:読み札に意味、取り札にことわざが書かれていて、遊びながら覚えられます。
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カードゲーム(ことわざ神経衰弱など):同じ意味のカードをペアで探すなど、記憶力もアップ。
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すごろく型ことわざゲーム:止まったマスでことわざの意味を答えるルールなども人気。
最近はスマホアプリやWebサービスにも子ども向けことわざゲームが登場しており、飽きずに学習を続ける工夫がたくさんあります。
ことわざ辞典を活用する方法
家庭に1冊、「子ども向けのことわざ辞典」があるととても便利です。
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わからないことわざをその場で調べるクセがつく
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辞書の引き方の練習にもなる
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類似のことわざも見つかって理解が深まる
最近は、スマホやタブレットでも使えるデジタル辞典アプリがあり、移動中や待ち時間にもサッと調べられます。
自由研究や学習発表会のテーマとしても活用できるため、家庭学習にとても役立つツールです。
ことわざを通じて得られる教訓
生活に役立つ教訓とは?
ことわざには、日常生活をよりよく過ごすためのヒントやアドバイスがたくさん詰まっています。
たとえば、
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備えあれば憂いなし
→ 災害やケガ、トラブルに備えて準備をしておけば、いざという時も安心です。
ランドセルの中に予備のハンカチやティッシュを入れておくのも、立派な「備え」です。 -
口は災いの元
→ 軽はずみな一言がトラブルの原因になることも。お友だちとの会話でも「言葉選びの大切さ」を教えてくれる言葉です。 -
二兎を追う者は一兎をも得ず
→ あれもこれもと欲張ってもうまくいかないことがあります。宿題と遊びを同時にしようとして、どちらもうまくいかなかった経験はありませんか?
このように、ことわざには生活を前向きに整える知恵がたくさん込められており、「自分のこと」として受け止めることができるのです。
日本の文化と言葉の関係
ことわざは、日本人の考え方や暮らしの知恵がギュッと詰まった言葉の文化財ともいえます。
たとえば、
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情けは人の為ならず
→ 昔の日本では、地域の人たちが助け合いながら暮らしていました。親切にすることは、巡り巡って自分に返ってくる、という考え方がこのことわざに込められています。 -
棚からぼたもち
→ 「思いがけずラッキーなことが起こる」という意味ですが、日本人が昔から「うれしい偶然」に感謝し、大切にする心を表しています。
また、四季や自然を感じることわざも多く、日本人が自然と共に生きてきたことがよくわかります。
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花より団子:桜の花見より、おいしい食べ物が楽しみ、というちょっとユーモラスな感覚も、日本らしいですよね。
このように、ことわざを通して日本の文化や価値観にふれることは、自国の言葉と心を理解する第一歩になります。
ことわざから学ぶ価値観と知識
ことわざには、人として大切にしたい考え方や、人生のヒントとなる価値観が多く含まれています。
たとえば、
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七転び八起き → 努力とあきらめない心
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犬も歩けば棒に当たる → 行動すると何かが起こる(よいことも悪いことも)
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縁の下の力持ち → 目立たないけど支えてくれる人への感謝
こうした言葉を知っていると、自分や周りの行動の意味を理解しやすくなり、人への思いやりや謙虚さを育てるきっかけになります。
また、困ったときや悩んだときに、「こんなときに使うことわざ、なかったかな?」と振り返ると、前向きな気持ちを取り戻せることもあるでしょう。
短いけれど深い意味をもつことわざは、知識と心の両方を豊かにしてくれる言葉の宝箱。
子どものうちからことわざに親しんでおくことは、将来にわたって役立つ一生ものの財産になるのです。
まとめ|ことわざを親子で楽しく学んでみよう!
ことわざは、短い言葉に大切な教えや知恵がつまった、昔からの知恵の宝庫です。
今回ご紹介したように、小学生でも理解しやすいことわざはたくさんあり、例文や日常での使い方を通して、自然に身につけることができます。
親子でクイズを出し合ったり、マンガやゲームで楽しみながら学べば、言葉の力もぐんとアップします。
まずは身近なことわざから、楽しみながら一緒に学んでみましょう。
今日からあなたの家庭でも、「ことわざ学びタイム」を始めてみませんか?