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虹はどうして七色なの|親子で一緒に学ぶやさしいお話

科学

虹を見つけた日は、子どもと一緒にちょっとだけ空を見上げる時間が生まれますよね。でも「なんで七色なの?」と聞かれると、答えに少し困ってしまうこともあります。私もある日、保育園の帰り道で娘にそう聞かれて、曖昧な返事しかできずモヤモヤしたことがありました。

この記事では、虹が七色に見える理由を子どもにも伝えやすい言葉でまとめつつ、親子で楽しめる会話のヒントも紹介します。ちょっとした科学の知識があると、次に虹を見つけたときのワクワクがぐっと大きくなるはずです。

虹が「七色」に見える理由をやさしく解説

虹が七色に見えるのは、太陽の光が雨粒の中で分かれていくからです。普段は白く見える太陽の光ですが、実は赤・橙・黄・緑・青・藍・紫といった“たくさんの色”が混ざっています。
私たちの目にはその混ざった状態が白に見えているだけで、雨粒が光をほどよく分けてくれることで、隠れていた色が姿をあらわすのです。
この仕組みを知ると、雨上がりの虹がますます不思議で美しく感じられるようになります。

光が雨粒の中で分かれる仕組み

太陽の光が雨粒に入ると、まず“屈折(まがる)”が起こります。
その後、雨粒の内側で“反射”し、最後にもう一度“屈折”して外へ出ていきます。
この一連の動きの中でポイントとなるのは、色によって曲がる角度が少しずつ違うということです。

たとえば、

  • 赤い光はあまり曲がらずにゆるやかに広がる

  • 紫の光は強く曲がり大きく広がる

という性質があります。
この“曲がり方の違い”によって色が並び、アーチ状の美しい虹が生まれるのです。
お散歩中に虹を見つけたとき、「光って実はいっぱい色があるんだよ。雨粒が分けてくれたんだね」と話すと、子どもがぐっと理科の世界に興味を持ってくれます。

七色じゃない国もある?

日本では虹を「七色」と教わりますが、世界の国々では表現の仕方が少しずつ異なります。

たとえば、

  • アメリカやフランスでは一般的に「六色」

  • 東南アジアの一部では「五色」

  • アフリカの地域では「三色」

と数える文化もあります。
これは「見えている色が違う」わけではなく、どこまで色の違いを分けて表現するかという文化の違いです。

日本はもともと、和色のように色を細かく感じ取る文化があり、“藍色”や“紫色”を分けて表現することに親しみがあります。そのため、虹も七色として扱われるようになったとも言われています。

こうした話を子どもに伝えると、「国によって見え方が違うの?」と驚いたり、「じゃあ私は何色に見えるかな?」と興味を広げやすく、家庭での小さな学びの時間にもつながります。

七色に見える不思議を一緒に楽しみながら、次の雨上がりに空を見上げるきっかけにしてみてください。

虹が見えるとき・見えないとき|条件を親子で確認

虹は「雨が降ったあとに見えるもの」と思われがちですが、実はもっと細かい条件がそろわないと見えません。仕組みを知っておくと、空を見るのがぐっと楽しくなって、「今日は出るかな?」と親子でワクワクしながら過ごせます。

太陽の位置がとても大事

虹を見るためには、太陽を背中側にして立つことがポイントです。
虹は、太陽の光が雨粒に当たってできるものなので、自分と雨粒と太陽の位置関係がそろわないと現れません。

たとえば、

  • 午後の雨上がりに西の空が晴れたなら → 東の空に虹が出やすい

  • 朝の雨上がりに東の空が晴れているなら → 西の空に虹が出やすい

という具合に、太陽がある方角と反対側に虹がかかります。

夕方は特にチャンスが多く、低い位置の太陽の光が雨粒を照らしやすいため、大きな弧を描いた虹が見えることがあります。
子どもと一緒に「太陽はどっちにあるかな?」と確認するだけで、小さな観察遊びにもなります。

雨がやんだ直後がチャンス

虹が現れるタイミングは、雨上がり直後のほんの短い時間。
空気中にまだ細かい雨粒がたくさん浮かんでいるときが、最も虹が出やすい瞬間です。

たとえば、

  • 通り雨が抜けたあと

  • 雨雲の切れ間から太陽が急に差し込んだとき

  • 小雨が降り続いているけれど太陽が出てきたとき

こんな場面は特に期待大です。

帰り道に「雨やんだね!もしかしたら虹出るかな?」と声をかけると、子どもにとってちょっとした探検気分になります。
そして実際に見つけたときは、特別な体験としてしっかり心に残ります。

家の中からは見えにくい理由

虹は“角度”がとても重要なので、家の中の窓からだと見逃しやすいことがあります。視界が狭く、空の大きなアーチ全体が入りきらないためです。

外に出ると、ほんの数秒前まで気づかなかった大きな虹に突然出会えることもあります。
私自身も、玄関を開けた瞬間に空いっぱいの虹が目に飛び込んできて、思わず「わあっ!」と声をあげたことがありました。
虹は“広く空を見られる場所”に行くほど見つけやすいので、公園や駐車場など少し開けたところへ出てみるのもおすすめです。

虹が見える条件を知っていると、ただの雨上がりの景色が、一気に“ちょっとした自然観察”に変わります。親子で空の変化を楽しむきっかけにしてみてくださいね。

子どもに伝えやすい“七色のひみつ”の話し方

難しい理科の公式よりも、身近なものを使ったイメージの方が、子どもにはずっと伝わりやすく感じます。
「正しい説明をしなくちゃ」と力むより、「一緒に不思議を楽しもう」というスタンスで話すと、親子ともに気持ちがラクになります。

プリズム遊びのように説明するとわかりやすい

「光は白く見えるけど、本当はいろんな色が入っていて、雨粒がプリズムみたいに分けてくれるんだよ」と伝えると、子どもの頭の中にイメージが浮かびやすくなります。ここでのポイントは、“雨粒=小さなガラスのかけら”のようにたとえて話すことです。

家の中でも簡単な“虹ごっこ”ができます。
たとえば

  • コップに水を入れて、白い紙の近くで太陽光を当ててみる

  • 古いCDやDVDを窓際で傾けて、壁や床に光の帯を映してみる

など、特別な道具がなくてもOKです。
うまく色が出たら、「ほら、雨粒の中でも同じことが起きてるんだよ」と一言添えるだけで、虹の仕組みと日常が結びつきます。

もしその場でうまくいかなくても、「今日はちょっと光が弱かったかな。今度またやってみようか」と笑って終われれば十分。成功・失敗にこだわりすぎず、“一緒に試してみた時間そのもの”が、子どもにとっては楽しい学びの思い出になります。

色の並びを歌のように覚える

小さい子には、言葉よりリズムの方がスッと入っていきます。
「赤・橙・黄・緑・青・藍・紫」を、手拍子をしながらリズムよく唱えたり、好きな歌のメロディーに乗せてアレンジしたりすると、ゲーム感覚で覚えてくれます。
「順番に意味がある」ということを、遊びの中で自然に感じてもらえるのが大切なポイントです。

たとえば、

  • 覚えた色の順に色鉛筆を並べてみる

  • お絵かきのとき、虹の色を下から順番に塗っていく

  • お風呂の中で「次は何色だっけ?」とクイズを出す

など、日常のちょっとした場面に組み込んでいくと、無理なく繰り返せます。

「今日は赤と橙だけ言ってみようか」「全部言えたらハイタッチね」と、小さなゴールを作ってあげると、子どもも達成感を味わいやすくなります。
色の並びを覚えること自体が目的というより、「親子で同じことを口ずさむ時間」を楽しむつもりで取り入れてみてください。

わが家の“虹の日”のエピソード|会話がぐっと弾む

保育園の帰り道、雨が上がったばかりのしっとりした空気の中を、長靴で水たまりを踏みながら歩いていました。
ふと顔を上げると、灰色だった雲のすき間から光が差し込んでいて、その向こうに大きな虹が弧を描いていたんです。思わず「わあ、虹だ!」と私が声を上げると、娘も立ち止まって空を見つめました。

娘はしばらく黙って眺めたあと、「なんで七色なの?」とキラキラした目で聞いてきました。
その瞬間、「理科の授業で習ったはずなのに、ちゃんと説明できない…」と内心焦りつつ、とりあえずスマホで写真だけは連写。結局その場では、「いろんな色が混ざってるからかなぁ」と曖昧な返事しかできませんでした。
でも、子どもの素直な疑問にきちんと答えられなかったモヤモヤが、私の中にずっと残っていました。

家に帰ってから、「虹 七色 理由」と検索して、光の屈折のことや七色の並び方、国によって色の数え方が違うことなどを調べました。難しい言葉もたくさん出てきましたが、「どう伝えたら娘に届くかな」と考えながら読み進める時間は、ちょっとした親の勉強時間のようで楽しかったです。

それからしばらくたったある日、また夕立のあとに虹が出ました。
今度は少し落ち着いて、「光ってね、本当はいろんな色が混ざってるんだって。雨粒の中で分かれて七色に見えるんだよ」と説明すると、娘は「へえ〜!」と前よりもずっと長く虹を眺めていました。
続けて「じゃあ、雨粒がいっぱいあると七色がもっと見えるの?」と聞かれて、「そうだね、雨粒がたくさんあると、いろんなところに光が当たってきれいに見えるね」と話しながら、自然と会話が広がっていきました。

それ以来、雨上がりになると娘の方から「虹出るかな?」と空を気にするようになり、私も一緒になって雲の形や空の色を観察するようになりました。
“空をいっしょに見上げる時間”はほんの数分ですが、家事や仕事の慌ただしさから少し離れて、親子で同じ景色を共有できる大切なひとときだなと感じます。
季節の変わり目の空や、夕焼けのグラデーションにも自然と目が向くようになり、忙しい毎日の中に、小さな彩りがひとつ増えたような気がしています。

虹を見るときのちょっとしたコツ|親子で楽しむために

虹はほんの数分で消えてしまうこともあり、タイミングや場所を逃すと「さっきまで出てたよ!」と後から知ることもありますよね。少し意識するだけで、虹と出会える確率がぐっと上がります。子どもと一緒に“虹探し”をする気持ちで楽しんでみてください。

夕方の散歩は特におすすめ

虹が見えやすい時間帯は、太陽の高さが低くなる朝か夕方。
特に夕方は、

  • 西の空が明るい

  • 東の空に雨雲が残りやすい

  • 太陽の位置が低く、光が雨粒に届く角度がちょうど良い

という条件が揃うため、虹が出る確率が高くなります。

私の家でも、夕方にちょっと買い物へ行くタイミングや、保育園の帰り道で虹に出会うことが多いです。
天気が変わりやすい日ほど「今日は虹に会えるかもね」と話しながら歩くと、子どもが空をよく観察するようになり、自然に触れる感性も育ちます。

きれいに見える場所を確保する

虹はとても大きな弧を描くため、視界の広さが大切です。
住宅街のように建物が多いと、虹の一部しか見えなかったり、気づかないまま通り過ぎてしまったりします。

見える範囲を広く確保するには、

  • 公園

  • 河川敷

  • 駐車場や広い交差点

  • 田んぼ道や堤防沿い

など、少し開けた場所に行くのがおすすめ。
特に公園に行くと、虹の“足元”までくっきり見えて、子どもが「あっちへ続いてる!」と指をさしたりして、ワクワクする時間が増えます。

実際に虹を見つけたときは、少し場所を移動するだけで、アーチ全体が見えることもあります。“見える場所を変えるだけで景色が一気に開ける”という発見は、子どもにとっても小さな感動になります。

ダブルレインボーを見つけたら大当たり

ときどき、虹が二重にかかる「ダブルレインボー」が見えることがあります。
薄くて見逃しがちですが、外側にもう一本、色の順番が逆になった虹が現れることがあります。

これは、雨粒の中で光が 2回反射して外に出る ことで生まれる現象。
ふだんは光の反射が1回の虹しか見えませんが、条件がそろうともう1本の虹も姿をあらわします。

ダブルレインボーを子どもと見つけられた日は、それだけで特別な思い出になります。
私の家でも一度だけ遭遇したことがあり、「なんで二つあるの?」「色が逆になってる!」と、娘が大興奮して、家に着くまでずっと虹の話をしていました。

もし見つけたら、「今日はラッキーだね!」と、うれしい気持ちを共有してみてください。虹の魅力がもっと深く心に残ります。

まとめ|次の雨上がりに“空を見上げる時間”をつくってみよう

虹は、ただの「雨上がりにたまに現れる景色」ではなく、雨粒の中で光が分かれることで生まれる自然のアートのような存在です。
仕組みを少し知るだけで、普段なんとなく眺めていた虹が、ぐっと身近で面白いものに変わります。「七色に見える理由を説明できる」というだけでも、親として少し自信が持てる瞬間が増えるのも嬉しいところです。

次の雨上がりには、お子さんと「虹、出るかな?」と空を見ながら歩いてみてください。
太陽の位置を一緒に探したり、湿った空気の匂いを感じたり、雲の切れ間から差す光を眺めたり——そんな何気ない時間が、忙しい毎日の中ではなかなかつくれない“親子で同じ景色を共有する瞬間”につながります。

虹が出なかったとしても、空を見上げるだけで心が少し軽くなることがあります。
もし虹が出たら、その日はぜひ“記念日”にしてしまいましょう。写真を撮ったり、どんな色が見えたか会話したり、小さな発見を楽しむだけで、家族の思い出がひとつ増えます。

自然の変化に気づける子どもは、日常の何気ないことからもワクワクを見つけられるようになります。
ぜひ、次の雨上がりに少しだけ足を止めて、親子でゆっくり空を見上げてみてください。きっとその時間が、家庭の中にやさしい彩りを添えてくれます。

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