短冊に書かれた願いにハッとした
「なんでそのお願いにしたの?」と聞いてみた
保育園から持ち帰ってきた七夕飾りの短冊に、娘はこう書いていました。
「おともだちができますように」
一瞬、胸がキュッとなりました。普段、明るく元気に見えていた娘が、こんな願いを込めていたことに驚いたのです。
夕飯のあと、「どうしてこのお願いにしたの?」と聞いてみました。
すると娘は、少しだけ恥ずかしそうにしながら、ぽつりとつぶやきました。
「まだいっしょにあそぶ子いないから…」
その言葉に、親として少し切なくなりました。
「まだ一緒に遊ぶ子いないから」とポツリ
年少クラスに進級して数ヶ月。確かに朝は不安そうな表情を見せることもありました。でも、お迎えのときは笑顔で手を振ってくれるので、すっかり安心していたのです。
娘の中では、まだ「一緒に遊ぶお友だち」ができていないことを、ちゃんと感じていたんだ――その事実に、私はハッとさせられました。
親としてできること、できないこと
無理に作らせるのではなく、見守る選択
「じゃあ、明日もっとお話してみたら?」なんて言いそうになった自分を、ぐっと止めました。
子ども同士の関係は、親がコントロールできるものではありません。無理に「友だちを作らせよう」とすれば、かえってプレッシャーになることも。
私ができるのは、娘が自分のペースで周りに心を開いていくのを信じて待つこと。そして、日々の小さな変化を見逃さずに寄り添うことだと、改めて感じました。
「願うこと」の意味を一緒に考える
自分の気持ちをことばにする力
「なんでお願いごとするか知ってる?」と聞くと、娘は首をかしげました。
「お願いってね、自分の気持ちを星さまに届けることなんだよ」と伝えると、娘はうれしそうに「じゃあ、星さま聞いてくれるかな?」と聞き返してきました。
その一言が、とてもいとおしくて。
“お願いごと”を通して、自分の「こうなったらいいな」という気持ちを言葉にする――それって、子どもの心の成長にとってすごく大切なことだと気づかされました。
その後、少しずつ変わっていった娘の様子
七夕が終わってしばらくして、娘の口から「きょう、○○ちゃんとブロックしたよ」といった言葉が聞けるようになってきました。
相変わらず大勢の中に入っていくのは得意ではないけれど、少しずつ少しずつ、自分なりの関わり方を見つけているようです。
願いごとは、ただ書いて終わりじゃなくて、娘自身の「こうありたい」が育っていくきっかけになったのだと感じました。
七夕がくれた“こころの成長”の記録
七夕の短冊に書かれた「お友だちができますように」。
それは、ただの願いごとではなく、娘が自分の気持ちを見つめて、一歩踏み出そうとしている“証”でした。
子どもたちの願いは、どれもまっすぐで純粋です。親として、それに気づけたこと、寄り添えたことに感謝しています。
成長のきっかけは、何気ない一言や行事の中にひそんでいるのかもしれませんね。七夕は、わが家にとっても忘れられない「こころの記録」となりました。
まとめ|子どもの小さな願いに耳を傾けてみよう
娘が短冊に書いた「お友だちができますように」という願いは、小さな心が抱える不安と希望が詰まった言葉でした。
親としてはつい「助けてあげたい」と思ってしまいますが、大切なのは焦らず見守ること。子どもが自分のペースで成長し、気持ちを言葉にできるようになる姿は、とても尊いものです。
七夕という行事を通して、わが子の心の声に気づくきっかけを大切にしたいですね。